クスベニヒラタカスミカメとクスノキ
昨年の11月終わりから12月のはじめにかけて、旧Yahooブログで、クスベニヒラタカスミカメについて話題にしました。本記事は、その続報です。が、元記事は近々に引っ越ししますから、リンクは貼らず、長い復習から始めさせてもらいます。
11月の終わり、宝塚市内を歩いていたところ、カバンに小さなカメムシが付いていたので、写真を撮りました。
すぐに名前が分かるだろうと思いきや、意外に同定に手間取ったのを覚えています。結局、クスベニヒラタカスミカメという、クスノキを食害する、最近急増中の帰化種であることが判明。
名前が分かると、いろんな情報が複数サイトで得られたので、即席勉強させてもらいました。例えば、以下のサイトで。
この辺りまでが、当時のブログの第一記事。
そして、得られた基礎知識を元に、近所のクスノキを確認したのが第二記事でした。
クスベニヒラタカスミカメについて知ったのが晩秋から初冬という遅い時期だったので、食害中のカメムシは見つけられなかったけれど、参考サイトにあった通りの葉がみつかりました。クスノキは高木で、手の届く範囲に葉がない木も多く、被害状況をチェックするのは大変でしたが、末広公園のクスノキは、多くが被害にあっているように見えました。
ただ素人目に、樹勢が弱っているようには見えず。木を枯らしてしまう程ではなさそう。ネット情報をざっと見た範囲でも、枯れるとは書いてませんでしたし。
一つだけ気になったのが、被害木の頂芽について。
暗くて見にくい写真だったので、明るさ等を調整しました。悪しからず。
樹高の低い被害木をチェックすると、こんな頂芽が複数見られたのです。数えてはいないけど、全体の頂芽の2~3割程度だったでしょうか。それまで、病虫害という視点でクスノキを見たことがなかったので、この曲がった頂芽がカメムシのせいなのかどうか、私にはさっぱり分かりません。
そして、こんないびつな芽は、春になったらどうなるんだろう思い、観察継続しますと第二記事を締めくくりました。
さて、長いおさらいになりました。ここからが、この春の観察です。
上の12月の写真と、同じ木です。少なくともここまでは、普通に芽吹き始めたようです。
先週の写真です。やはり真横に葉が出てしまってます。この時点で、私はこりゃダメっぽいと思ってしまったのです。しかし、一週間後。
先の週末、曲がった頂芽を探したのですが、ほとんど分からなくなってました。つまり、ほぼ普通通り上を向いて葉が展開していたのです。ダメじゃないかと思った自分が馬鹿でした。やはり植物は強い。元は曲がっていたのが分かる数少ない新葉の写真がこれ。いったん横に出た後、グイっと葉は上を向いて伸びてます。
全体的に見ても、特に弱っている様子なし。心配は無駄でした。
という訳で、結論です。クスベニヒラタカスミカメの被害を昨年受けたものの、木自体は変わらず元気であるようです。頂芽の曲がってたのがカメムシのせいなのかどうかは分からないけど、気になったのでここまで追いかけましたが、それも特に大きな問題ではなかったようです。めでたし。
ただ、小さな羽虫がたくさん木の周りで発生してたのは、何故だろう? 新芽にもずいぶんと集ってました。でもまあ、これは別の問題なのでしょう。
おさらいも含めると、長い記事になってしまいました。結果問題なし、ってのはある意味拍子抜けかも知れませんが、私自身はクスノキには愛着を感じますから、かなりホッとしました。もし最後までお読みいただいた方がいらっしゃいましたら、感謝申し上げます。