Nature Around Takarazuka

兵庫県宝塚市周辺の自然や、川柳などの雑記帳

クスベニヒラタカスミカメとクスノキ

 昨年の11月終わりから12月のはじめにかけて、旧Yahooブログで、クスベニヒラタカスミカメについて話題にしました。本記事は、その続報です。が、元記事は近々に引っ越ししますから、リンクは貼らず、長い復習から始めさせてもらいます。

 
 11月の終わり、宝塚市内を歩いていたところ、カバンに小さなカメムシが付いていたので、写真を撮りました。

 

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クスベニヒラタカスミカメ 2018年11月 兵庫県宝塚市

 すぐに名前が分かるだろうと思いきや、意外に同定に手間取ったのを覚えています。結局、クスベニヒラタカスミカメという、クスノキを食害する、最近急増中の帰化種であることが判明。

 名前が分かると、いろんな情報が複数サイトで得られたので、即席勉強させてもらいました。例えば、以下のサイトで。

外来カメムシ クスベニヒラタカスミカメについて

 この辺りまでが、当時のブログの第一記事。

 

 そして、得られた基礎知識を元に、近所のクスノキを確認したのが第二記事でした。

 

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クスノキ 2018年12月 宝塚市末広公園

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クスノキの葉(同じ葉の両面、左右反転) 2018年12月 同上

 クスベニヒラタカスミカメについて知ったのが晩秋から初冬という遅い時期だったので、食害中のカメムシは見つけられなかったけれど、参考サイトにあった通りの葉がみつかりました。クスノキは高木で、手の届く範囲に葉がない木も多く、被害状況をチェックするのは大変でしたが、末広公園のクスノキは、多くが被害にあっているように見えました。

 ただ素人目に、樹勢が弱っているようには見えず。木を枯らしてしまう程ではなさそう。ネット情報をざっと見た範囲でも、枯れるとは書いてませんでしたし。

 一つだけ気になったのが、被害木の頂芽について。

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クスノキ被害木に見られた曲がった頂芽 2018年12月 宝塚市武庫川

 暗くて見にくい写真だったので、明るさ等を調整しました。悪しからず。

 樹高の低い被害木をチェックすると、こんな頂芽が複数見られたのです。数えてはいないけど、全体の頂芽の2~3割程度だったでしょうか。それまで、病虫害という視点でクスノキを見たことがなかったので、この曲がった頂芽がカメムシのせいなのかどうか、私にはさっぱり分かりません。

 そして、こんないびつな芽は、春になったらどうなるんだろう思い、観察継続しますと第二記事を締めくくりました。

 

 さて、長いおさらいになりました。ここからが、この春の観察です。

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クスノキ被害木の頂芽 2019年3月下旬 宝塚市武庫川

 上の12月の写真と、同じ木です。少なくともここまでは、普通に芽吹き始めたようです。

  

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クスノキ被害木の曲がった頂芽からの新葉 2019年4月上旬 同上

 先週の写真です。やはり真横に葉が出てしまってます。この時点で、私はこりゃダメっぽいと思ってしまったのです。しかし、一週間後。

 

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クスノキ被害木の曲がった頂芽からの新葉 2019年4月中旬 同上

 

 先の週末、曲がった頂芽を探したのですが、ほとんど分からなくなってました。つまり、ほぼ普通通り上を向いて葉が展開していたのです。ダメじゃないかと思った自分が馬鹿でした。やはり植物は強い。元は曲がっていたのが分かる数少ない新葉の写真がこれ。いったん横に出た後、グイっと葉は上を向いて伸びてます。

 

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クスノキ新葉 同上

 全体的に見ても、特に弱っている様子なし。心配は無駄でした。

 という訳で、結論です。クスベニヒラタカスミカメの被害を昨年受けたものの、木自体は変わらず元気であるようです。頂芽の曲がってたのがカメムシのせいなのかどうかは分からないけど、気になったのでここまで追いかけましたが、それも特に大きな問題ではなかったようです。めでたし。

 ただ、小さな羽虫がたくさん木の周りで発生してたのは、何故だろう? 新芽にもずいぶんと集ってました。でもまあ、これは別の問題なのでしょう。

 

 おさらいも含めると、長い記事になってしまいました。結果問題なし、ってのはある意味拍子抜けかも知れませんが、私自身はクスノキには愛着を感じますから、かなりホッとしました。もし最後までお読みいただいた方がいらっしゃいましたら、感謝申し上げます。