Nature Around Takarazuka

兵庫県宝塚市周辺の自然や、川柳などの雑記帳

Bridge Over Troubled Water 明日に架ける橋


Bridge Over Troubled Water (Live at Carnegie Hall, NYC, NY - November 27, 1969 - Audio)

 

 少し前に書いた通り、私は50歳になった。1970年生まれである。

 20代の頃だったか、ラジオを聴いていると、自己紹介の際に「ビートルズが解散した年に生まれました」と言う人がいて、「やられた!!」と思った記憶がある。私もそれ使いたかった・・・

 でもまあ、70年という年は、他にも大きな動きがあったし、歴史的名盤・名曲の宝庫でもある。ビートルズ解散以外のネタを使うことも可能です。そして今年は、それらの50周年記念リリースやイベントが、たくさん行われるらしい。洋楽ファンにとって、心躍る一年となるのは間違いなし。

 

 さて、わが敬愛する音楽評論家・萩原健太氏のブログ記事で知ったのだが、アルバム「明日に架ける橋」50周年の記念として、その前年の未発表ライブ音源がリリースされたそうだ。

 

kenta45rpm.com

 

で、これ、何が素晴らしいかと言うと、まだアルバムが世に出ていない段階なので。先行シングルとして既発だった「ボクサー」以外、どの曲も観客にとっては聞いたことのないまっさらの新曲。特に「明日に架ける橋」とか、“これも新曲です…”というMCとともに歌い出されたときは、まあ、知らない曲だし、当然、観客もたいした反応を返しはしないのだけれど。

ポール・サイモンが紡いだ旋律と歌詞、そしてそれを綴るアート・ガーファンクルの歌声が少しずつ少しずつ会場全体に行き渡っていって、観客の心を動かして、やがて歌い終えた瞬間、嵐のようなアプローズが巻き起こる。名曲が誕生した瞬間を今まさに体験しているんだ、という感動がカーネギー・ホールを包み込んでいる様子が今回の音源からも感じられて。胸が震える。

時を超える感動というのは、あるね、本当に。

 

 萩原氏の文章も気合が入っていて素晴らしいですね。さすが!

 その「時を超える感動」を味わいたくて、先ほどから繰り返し聞いております。胸が熱くなります、本当に。何百回、何千回と聴いた曲に、改めて心を揺さぶられる感覚。大袈裟ではなく、生きていてよかったと感じます。

 この年になって、パクリのネタを口外することはせぬつもりだが、「Bridge Over Troubled Water」が公式発表された年に生まれたのは、私のひそかな心の支えです。生き続ける限り、この曲に励まされることでしょう。60周年、70周年と、時を共有できますよう、私も頑張らなくっちゃ!