Nature Around Takarazuka

兵庫県宝塚市周辺の自然や、川柳などの雑記帳

不明のキイチゴは、ニガクマイチゴ?

 私が徘徊する近所の低山で、これまで見たことのあるキイチゴ属は、ナガバモミジイチゴ(多)、ニガイチゴ(多)、クサイチゴ(多)、ナワシロイチゴ(多)、フユイチゴ(多)、アイノコフユイチゴ(中)、クマイチゴ(少)、エビガライチゴ(少)、といったところ。

 しかし、ごくごく近所で、よく分からぬのを見つけた。

 

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不明のキイチゴ属1 2019年4月 兵庫県宝塚市行者山

 

 最初は、葉の形や大きさから、クマイチゴと思ったのである。行者山で見つけたのは初めてだったし、「おっ」と思った。

 

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不明のキイチゴ属2 同上

 ところが、葉の表面には毛がない。その他、樹皮にトゲはあるが、クマイチゴにしては少ないなど、違う点が複数ある。

 第二候補として、ニガイチゴを考えた。周囲のニガイチゴと比べると、明らかに葉が大きいが、何かの原因で育ち過ぎただけかも知れないし。

 

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不明のキイチゴ属3 同上

 

 でも、葉裏の脈上や葉柄には、毛があるのである。ニガイチゴなら、無毛であるはず。

 第三候補としてカジイチゴも考えたが、トゲがある点で異なるし、そもそも六甲山系にあるという情報はない。

 

 改めて考え直すと、ニガイチゴとクマイチゴの中間という感じです。

 ネット上の情報を細かく見ていくと、そもそもキイチゴ属は雑種が多いらしい。そしてやっと、ニガクマイチゴという両者の雑種がある、との情報にたどり着きました。これですかねえ。。

 本当にちゃんと同定するには、論文を読む必要がありそうです。さすがにそこまでする気は今のところありませんし、「ニガクマイチゴ(仮)」ってことで、私の中では一応の決着とすることにします。

 てなわけで、(仮)ではあるけど、わが行動範囲内でのキイチゴ属コレクションに、新たなのが一つ加わった平成の終わりでした。