昨日の読書二冊。
細川博昭著「鳥が好きすぎて、すみません:驚異の能力、人生の楽しみ方、鳥たちとの暮らしから教わったたくさんのこと」
鳥が好きすぎて、すみません: 驚異の能力、人生の楽しみ方、鳥たちとの暮らしから教わったたくさんのこと
- 作者: 細川博昭
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2018/10/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
個人的に、とっても面白かったです。
私は、近所の低山や河原を歩いて、自然を見るのが大好きな人間だが、飼うとか育てるとかの体験はほとんどしてない。だから、鳥と暮らす著者の知見はとても新鮮に感じるし、役にも立つ。
第三章「鳥と暮らしてわかったこと」は、私にとって未知の内容がほとんどで、唸らされました。
鳥が変わるのは、簡単に言えば、それまで生きることのみに費やしてきた脳活動、脳資源をほかに振り向けることが可能になるからだ。それがメンタルを大きく変化させ、周囲の人間のことも、落ち着いて、柔軟に観察できるようになる。(86ページ)
そこから、飼い鳥の遊びや愛についてや、野生でも普段から安心してゆとりのある暮らしをしているカラスの遊びについてなど、面白くて一気に読んだし、二度読みもさせてもらいました。後半に少しだけ言及される同性愛についても、とても興味深かった。
実のところ、私にとっては久々のちゃんとした読書だったのですが、それが本書で良かったです。相変わらず、読書運はありますね。
ただ、他にも多数の鳥関連の著書があるようで、この著者にとっての本書の位置づけが私には分からない。だから、他人におススメする場合、本書よりももっと適切な著書があるのかも知れない。とても読みやすいので、きっかけの一冊としての価値は高いですけど。
宮本桂写真・ポンプラボ編集「にっぽんツバメ便り:ツバメが来た日」
最近は、このタイプの本ばかり手にしていた。
ただひたすら、素晴らしい写真に息をのむ一冊。飛行中の姿の美しさや、幼鳥の表情の愛らしさなど、凄いとしか言いようがない。
スズメやカラスの本も借りてきて読んだけど、これだけたくさん出版されるってことは、売れているんでしょうね。子供の頃、いろんな図鑑を買ってもらって眺めて楽しみましたけど、こんな躍動感あふれる写真はありませんでした。すべての子供たちに見て欲しい、そしてこれをきっかけに野に出て空を見上げて欲しいと、心から願います。そんな力と優しい眼差しに満ちた本でした。