Nature Around Takarazuka

兵庫県宝塚市周辺の自然や、川柳などの雑記帳

イヌノフグリ Veronica polita var. lilacina

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イヌノフグリ 2019年3月 兵庫県西宮市

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イヌノフグリの実 2019年3月 兵庫県西宮市

 

 土曜日の夕方、イヌノフグリの花を見に行ってきました。

 帰化種のオオイヌノフグリタチイヌノフグリ、フラサバソウは至る所で見られるけど、この在来種にはずっと会えず。環境省の絶滅危惧2類ですし、近場では無理だろうと勝手に思っていました。

 ただ、ここ兵庫県では、全国より一段階レベルの低い準絶滅危惧相当ですし、いつかはチャンスがあるはず、とも思っていたのです。山渓ハンディ図鑑1増補改訂新版「野に咲く花」には、「現在では山間部に行かないと出会えない珍品となりつつある」とあるし、山深い兵庫県の北部に行けば見られるのかなって。

 

 ところが、この図鑑の文章が、わが近所に関しては間違いだったのです。

 先日、とあるウェブ上の文章を読んでいると、西宮市内では結構まだ見られると書いてある。西宮といっても北部は山間部ですが、そちらではなく町中で見られる、と。検索すると、似たような情報が幾つも出てきた。

 改めてちゃんと調べると・・・

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イヌノフグリ兵庫県内の分布(兵庫県レッドリスト2010(植物・植物群落))

http://www.pref.hyogo.lg.jp/JPN/apr/hyogoshizen/reddata2010/rdb2010/data/gobenka/c/410_inunofuguri.pdf

 

 なんだ。「山間部に行かないと出会えない」どころか、この地図が示しているのは、「町中を探すべし」ですよね。北に行くほど見られないとは、知りませんでした。

 

 という訳で、ネット情報で一番見つけやすそうな場所に行き、無事発見した結果が上の写真二枚であります。阪急西宮北口という、とても賑やかな駅からの徒歩圏内で、数個体見つけました。本格的に探せば、まだまだあるはず。

 

 そして、その帰り道。私のホームグラウンドである阪神競馬場近く。

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イヌノフグリ 2019年3月 兵庫県西宮市

 目が慣れるって、本当に不思議。

 これまでずっと気を付けて道端の野草を見ていたのに、全く目に入らなかったものが、一度実物を確認すると、次からは簡単に見つかってしまう。夕方遅かったからか、ちゃんと咲いている花はなかったけど、間違いなくイヌノフグリ。まさか競馬場の近くにあるとは!

 ここはギリギリ西宮市の範囲内でしたが、これなら宝塚市域でも見つかるんじゃないかと思います。次が楽しみ。

 

 今回、イヌノフグリを見つけた数か所は、どこも私にとって馴染みのある場所ではありますが、自転車で通ることがほとんどでした。やはり、草本を探すには、歩くのが一番なんですね。

 この辺りを歩いた記憶というと、1995年の阪神淡路大震災の数日後、阪急西宮北口駅が被災地への唯一の玄関口だった頃にさかのぼります。今日は3月11日。そんなことを思いながらのイヌノフグリ探しの結果記事でした。