私の川での自然観察は、ほとんどが近所の武庫川でのものですが、最近は時々猪名川にもお邪魔しております。今回の記事は猪名川の分流である藻川でのもの。
私の知る限り、武庫川にはヨシ(下流)とツルヨシ(中流・上流)の二種類が見られるのみですが、藻川には背が高くて葉が垂れ下がってないものが見られました。恐らくセイタカヨシ(セイコノヨシ)だと思われます。
セイタカヨシはヨシよりも乾燥地であり、水中にはほとんど入らず、ヨシ群落の陸側に連続して見られることが多い。
ツルヨシ・セイタカヨシ群落|京都府レッドデータブック2015
私が見つけた藻川のセイタカヨシ群落も、水際にヨシがあって、その土手側の増水しない限り水に浸からない場所にありました。
武庫川にセイタカヨシが見られない理由ですが、もともとセイタカヨシがなかった可能性もあるけれど、河川敷を整備しすぎちゃってるのかもと思いました。自転車道、野球場、芝生の広がる広場などが、武庫川河川敷には多いです。私自身、そういう環境を利用し、楽しんでいるのですが、本来はセイタカヨシが好む場所なのでしょうし。
さて、写真のセイタカヨシ群落の川側にはヨシの群落があり、そこから少し上流の猪名川と藻川の分岐点(兵庫県伊丹市)にはツルヨシもありました。狭い範囲で、ヨシ、ツルヨシ、セイタカヨシの三種が見られる訳で、観察にはちょうど良い場所です。ただまあ、ヨシは水際の相当近づきにくい所ばかりだし、観察には覚悟がいりますけどね。オオブタクサとか、カナムグラをかき分けて入るのは、ちょっとした冒険ですから。