私の水の中の生き物に関する知識は、皆無に等しい。でも、ここで身近な爬虫類に関する記事を書いて以来、例えば武庫川沿いを歩く際、どんなカメがいるのか少しは気を付けるようになりました。ミシシッピアカミミガメばかりですが、クサガメやニホンイシガメがいるかなって思いつつ眺めています。
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で、昨日のことです。武庫川で水際の植物をチェックしていると・・・
最初は、死んでいるんだと思いました。動かなかったし。指でつんつんしても、反応なし。そこで、裏返してみました。
この状態にすると、緩慢ながら動き始めたので、生きていることを確認。写真を撮ってから、「ゴメンね」と言って元に戻すと、強い意志で水の中に入ってしまいました。
スッポンって、噛みつくイメージですよね。
身体に触られると自己防衛のために噛みつこうとする。顎の力が強いことからも、噛みついた後はその状態のまま首を甲の内側に引っ込めようとする。噛まれた場合は10秒程度動かさせなければ噛みを止めるほか、大抵の場合は水に戻せばそのまま泳いで逃げる。
死んでると思ったから、触ったのですけど、危なかったのかな? でも、噛みつく素振りは全くありませんでした。水に戻っても、スイスイ泳ぐ感じではなかったし、衰弱してたのかもしれません。その辺り、初めての出会いなので、よくは分かりませんが。
水の中に入ってしまったので、分かりにくい写真で申し訳ない。カメって、どこを測ったらよいか分からないのですが、頭から甲羅の端までで約15cm、甲羅だけだと11cmくらいの大きさ。上記リンク先のWikipediaによると、最大甲長38.5cm、ごく稀に60cmにまでなるとあります。ということは、私が出会ったのは、まだかなり若い個体なのでしょう。
ところで、ネット情報をかき集めて考察するに、スッポンは難しい。私にはこれが、純粋に天然なのか、養殖の逸出なのか分からない。場所的に、個人が飼っていたのを、川に逃がした可能性もある。また、兵庫県レッドリストには、以下のように書かれてあります。
国内各地で、外見での識別が困難な一方で遺伝的には明確に異なる在来系統と外来系統(中国・台湾原産)が混在することが強く示唆されている
https://www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp/files/9515/0598/2960/03_.pdf
もちろん、私にはこれが外来系統なのか、在来系統なのか、分かろうはずがございません。説はいくつかあるようですが、現時点で私自身の整理としては、ニホンスッポン Pelodiscus sinensis としてはおきます。
しかしまあ、何度も繰り返していることですが、「見る」ってのは不思議かつ面白いです。これまで全く目に入らなかったのに、あの記事を書いて知識を頭に入れると、見えてきてしまうんですから。偶然ではないはずなんですよね。